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0.6%の奇跡!キアゲハ飛翔!

君のこと忘れていた。

いや、あきらめていたのかも。

部屋の壁に張り付いていたキアゲハの蛹(さなぎ)から、特別黄色に輝くキアゲハが羽化しました。
自分の部屋に蛹を作ったのも奇跡、羽化したのも奇跡だ、と自分の中で奇跡・奇跡を強調したくなる物語がありました。

彼(彼女?)

彼(彼女?)

 

 

 

 

 

 

蝶の羽化率(卵から成虫になり飛ぶ確率)はモンシロチョウで2%
アゲハチョウはなんと0.6%!貴重なキアゲハはもっと低いか?
なにしろ0.6%ということは、100匹の卵から1匹も成虫にならなくてもおかしくない。

昨年の秋、鉢植えのイタリアンパセリにキアゲハの幼虫を見つけた。4匹いたが、大きくなるにつれて鉢の外に落ちたか、鳥に食べられたか、 2匹になっていた。次の日イタリアンパセリは食べ尽くされて1匹は食草探しの旅に出かけた(見えなくなった)。
残った1匹がイタリアンパセリの芯にしがみついていて、行き場を失っている。

彼(彼女?)

 

 

 

 

 

 

その彼(彼女?)を救出!部屋の中に入れスーパーから普通のパセリを買って与えた。ところが食べない、どころか避ける。(幼虫が食べないパセリを我々はたべている?)

急きょ園芸店から三つ葉(せり科)の鉢植えを買ってきて与える。食べた!
良く食べるな、と安心した次の日に彼(彼女?)がいない。
鉢の外に落ちたらしい。
緊急の深夜の捜索開始。部屋中、恐る恐るかき分けかき分け、万が一にもつぶさぬように、はいつくばって探し続ける。見つからない。
深夜の深いため息とともに、ベッドに横になった。

次の日の朝、見上げた天井の近くの壁、異物を発見。小さな小さな蛹があった。アゲハとすれば、本当に小さい。
それは、鉢の落下地点から5mは離れている。そして上に2m。はいつくばっていたから見つからないはずだ。

焦らなくてもよくなった。落ち着いて小さい蛹を見上げる。
ねえねえ、いったい君の状況はどうだったんだい?

きっと、彼(に統一)は落ちた後、エサを求めさまよい続けた。
さまよい続けた末、食をあきらめ、最後の力を振り絞って壁を登り、そう!2mも登って脱皮を完成したのだ、と理解した。

ああ、もう少しエサの位置を工夫すれば食べられたのに。
エサの食べた量、蛹の小ささ、アゲハの羽化率0.6%、から考えて、もう生命エネルギーがないのかもしれないと思ったり、いやいや生きている!と思ったりした。

異物発見!

抜け殻

 

 

 

 

 

 

冬を越えて、あんなに心配していたのに、あきらめがきっとあった。忘れていた。
だからだろうが、羽化したキアゲハの姿にとても驚いた。
夏にひらひら優雅に飛ぶ個体と違い、春型はとても小さい。夏型の半分の印象だ。
その分黄色が凝縮されていて宝石のごとく、輝きを放つ。
近づくとまだしっかり飛べない。羽化したばかりだ。

外に行きたい

顔をおしあてる

 

 

 

 

 

 

彼は窓辺に歩き、顔をおしあてる。
「やっぱり外にいくか?」 指を差し出すとしがみついた。
「久しぶりだね」「覚えてる?」 顔を近づけると、頭がくるくる回って愛くるしい。
そ~っとあつかう、ゆっくり動く。せっかく生まれた奇跡をここで終わらせたらたいへんだ。とてもドキドキした。
名残惜しいと同時に、とても繊細な彼を傷つけないうちに外へ、の思いで外界のベランダに移動させる。
「じゃあな!」 指を上げた。
発見してから5分と経っていないのに、もうお別れだ。
ところが、まだじっとしている。名残惜しいの?
「いかなくていいの?」 名残惜しいのはこちらも同じ。
「一緒にもうすこしいるか?」 と思った瞬間、
勢いよく真上に舞い上がった。
元気なんだ!!

行かないの?

まだ、ためらう彼(彼女?)

 

 

 

 

 

 

空を舞う彼にエールを贈る!

「たくさんの偶然からなる奇跡の中で羽ばたいた命だ。
いっぱいおいしい蜜を吸い、太陽の光をおもいきり浴びて、
その神々しい羽を輝かせ、命を紡いでおくれ!!」

と私が最後に叫んだ部分は、話を盛り過ぎですが、
たった5分の出来事が私の宝物になりました。
あの時、イタリアンパセリに必死でしがみついていた彼(彼女?)にとても感謝している。

0.6%!
でもあきらめない!あきらめない!

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