「つらいからこそ楽しめた合宿」

小6_T・Wさん

 この合宿で学んだことは、大きく分けて2つあります。
 1つ目は、自分の中の最善をつくすことです。自分と良い競争をしている相手がたくさんいる中、常に上位や1位を保つことは難しいが、自分の中の「1位」を目指して突き進むことが大事だと学ばされました。そのためあまりよくない結果だったときも受け入れ、次のテストに向かって一生懸命にがんばることができました。
 2つ目は、仲間との助け合いについてです。このことについて一番心に残ったのは、先生が教えてくれた
「オール フォー ワン
     ワン フォー オール」
という言葉です。この言葉の意味は「すべては1人のために、1人はすべてのために」です。この言葉を聞いた瞬間にこの言葉こそ先生たち全員がこの合宿で1番伝えたいことだと分かりました。
 この2つの事がらを胸に刻んでこれからもどんどん進んで行きたいと思います。
また、この5日間を通して、仲間と助け合い競いあうことで、全体でのスターコレクター賞で3位という見事な成績を残せました。この結果を聞いたときは声を上げて大号泣しました。
 この合宿で、受験に対する姿勢や受験の合格への強い思いがより一層深まりました。

「蛍」

小6_M・Mさん

 私は合宿をなめていた、と思う。
 いつもの授業の場所が平地から1700m変わるだけで大差ないと感じていた。しかし実際に体験してみると、まさに百聞は一見にしかず、だと思った。
 そして団体生活の辛さを感じた。いつも平地にいたときから先生に注意されていた余計な一言、および話を聞かないところがもろに出て、自分でも馬鹿じゃないのかと痛感した。むしろ、なぜ今まで自覚があまり無かったのか不思議に思うくらいだった。
 が、悪い面だけでなくとても嬉しい出来事もあった。国語で一位を取れたのだ。3組ではなく2組で取れたため、本当に嬉しくて幸せな気持ちになった。ただ算数がなかなか振るわずシールをもらえなかった。
 内心、暗く迎えた終わりから2日目の朝、授業がフルにあるのは、この日で最後だった。朝の散策で叫ぶという時間があった。そのとき私は「覇権を取ります。」と叫んだと思う。その他「昨日の反省を生かすぞー」等。みんな自分がよく出ていた。覇権を取ると言ったもののどうせ金は国語だけだろうと思った。今、思い返せばみくびりだったのかも知れない。
 全テスト終了後、結果が出た。信じられなかった。一番好きな国語が3位。しかも、負けるもんかと思っていたSくんに負けてしまい、もう賞はムリだ、とあきらめた。辛かった。もう一つ信じられなかったのは、算数。1位だった。驚いてびっくりした。
 もしかしたら星が見られるかな、とも思った。しかしS先生に「今日は星が見られなさそうだ」と言われがっくりとなった。まぁそのときはその時だと思うようにし、自習にはげんだ。
 そして表彰式となり、自分の分まで喜ぶ思いで感動した。ところが2組のとき最優秀で呼ばれ、夢か妄想かと考えた。が、本当のようだったので、ヨロヨロと出た。これで起きたら夢オチでした、だなんて悲しすぎる。嬉しすぎて泣けなかった。その後、スターコレクター賞もとれて天にも昇る心地を味わった。
 そのあとホテルに帰るのだと思い、あーあ、ついに星は見られなかったぜ、と思いつつも、なぜみんな遠回りしているのかな?と考えた。
 が、広い所に出て、えっ、と思った。空は美しく澄んでいて、ぷかりと無数の星が浮かんでいた。そこでようやく、あぁ、星を見に来たのだな、と思った。私の行いがよかったからだ、とも思った。
 ポーっと熱にでもうかされたように空を見て初めて本物の、教科書でない大三角を見て泣きたくなった。その時、組んであった木に火がつきボワッと燃え上がった。それと同時に火の粉も舞った。ふわりと浮かんだ火の粉は蛍だった。高く高く、高い所までいき、消えていく蛍が自分たちと重なった。あの蛍のように思いのかぎり、はばたきたいと思った。

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