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2017年夏 夏期勉強合宿 8月5日~10日
「嵐の中の合宿」
台風が本州を横断し、その後も山特有の不安定な天候が続く。
8月7日の南からの強風、8日は朝から北からの吹き上げるような冷たい風。最高気温も20度に届かない日々。長年合宿に参加している教師も驚いていた。
朝の散策は中止になり、中日7日の「星・ホタル・花火」のサプライズ企画も台風の影響で行えなかった。順延を考えていたが、翌日も朝から夜まで外には出られなかった。おかげで生徒は自習時間が確保できて喜んでいた。実際、ここ10年の中では最も勉強時間が多かった合宿といってもよいものだった。山の中のホテルは、その中だけが熱を帯びているようだった。一日12時間~13時間の勉強が最終日にまで及ぶのは初めてのことではなかったか。
そして、授業最終日の9日の午後。「台風一過」。目に眩しいほどの青空。これならばできるかもしれない。演芸会のあとに行う今までの合宿にはない企画だ。
授業を終えて表彰式と演芸会を行った。生徒の弾けぶりはすごかった。そこまで気分転換になるのは食事とお風呂だけで、他はずっと勉強だけ。たまるものがはけ口なくたまっていたのだから当然といえば当然。
最終日の『光の饗宴』……合宿初めての企画
表彰式と演芸会を終えた夜の9時30分。小6・中3全員が夜の駐車場に集まった。見上げれば満天の星空。そして南の空には十六夜の月。それだけでどよめきが起こるほどなのに、少しして西の空に流れ星が。I先生が見せてくれた源氏ホタル。
合宿地での学習をすべて終えすがすがしい思いでこの夜を迎えた生徒達からすれば、別世界の空間となった。しばらく静かに星空を見てもらい、ついに始まったキャンプファイヤー。そして花火大会。
果てしない場所から届く星。流れる雲がかかる十六夜の月。1センチ余りの身体から放たれるほのかな緑の光。そして目の前の燃え盛る炎。そこに人間の作りだしたまばゆい光が打ちあがる。
なんという光の饗宴。この感動は作文にも多くの生徒が書いていた。
合宿の終章がこのような形で迎えるとは誰も想像していなかった。
毎年行われる合宿だけれども、それを経験する生徒は一生に一度だけ。
この光がどれだけ心に焼き付けられ、ここでの体験がどれだけこれからの自信と勇気につながるのか。
この体験を自信に変えて、新しい自分がここからが始まる。
(ある生徒の作文より)
「残りの六カ月間、後悔なく終えられるよう、全力で自分と向き合っていこうと思う。
その決断をした日、志賀高原の空は澄みわたっていた。」
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